妊娠により骨盤底筋の筋力が低下する原因について

妊娠中に筋力が低下しやすい筋肉でもお話していますが、妊娠することで骨盤底筋の筋力は低下しがちです。

骨盤底筋の筋力が低下すると、産後の尿漏れなどやポッコリお腹の原因になります。

ここではなぜ妊娠すると骨盤底筋の筋力が低下するのかについて詳しく解説させていただきます。

妊娠中に骨盤底筋の筋力が低下する原因

妊娠することで骨盤底筋の筋力が低下する原因は、以下の要素が考えられます。

妊娠することで骨盤底筋の筋力が低下する原因には、これらの要素が重なることで起こると考えられます。

それでは各項目についてもう少し詳しく解説させていただきます。

ホルモンの変化により骨盤底筋の筋力が低下する

妊娠中はプロゲステロンやエストロゲンなどのホルモンレベルが変化します。

エストロゲンは血液循環を促進する作用がありますが、同時に結合組織の緩みを引き起こします。

またプロゲステロンにも筋肉の緩みを促す働きがあり、臓器などを支える働きを持つ骨盤底筋の弾力性や収縮能力が低下し筋力低下を招きます。

胎児の成長と発育をサポートするプロゲステロン

プロゲステロンは受精卵の着床を促進し、子宮内膜を適切な状態に整えることで妊娠を維持するとても需要なホルモンです。

また妊娠中に乳腺の成長と発達を促進する役割だったり、授乳時には乳腺組織の機能を維持し母乳の分泌をサポートします。

そして妊娠中に免疫システムを調節する役割もあり、胎児が母体の免疫反応から攻撃されないようにするために免疫抑制効果を持ちます。

妊娠ホルモンによる結合組織の緩みで骨盤底筋の筋力が低下する

妊娠することで女性の体内では妊娠ホルモンとしてプロゲステロンやエストロゲンといったホルモンの分泌が増加します。

また出産の準備で分泌されるホルモン「リラキシン」でも説明していますが、リラキシンなどは赤ちゃんが産道を通りやすくするために骨盤周辺の筋肉や関節を拡げる役割があります。

これらのホルモンは赤ちゃんの成長と健康な妊娠をサポートするとても大切な働きを持っていますが、筋肉や靭帯などの緩みを引き起こし骨盤が不安定な状態になります。

身体の土台となる骨盤が不安定な状態で日々の生活を送っていると、骨盤底筋にも余計な負担がかかるので正常に機能しなくなりやすくなります。

赤ちゃんによる重みの変化で骨盤底筋の筋力が低下する

また妊娠中はお腹が大きくなるにつれ、身体のバランスを取るために姿勢が乱れがちになります。

バランスを取る為に腰を反ったり背中を丸めたりといった姿勢でいることで骨盤底筋に負担がかかるので、妊娠中は正しい姿勢を保つようにすることをおすすめします。

また重たい物を持つ時なども骨盤底筋に負担がかかりやすいので、もし仮に重たい物を持つ時は膝を使ってしゃがむ様に物を持ち上げるようにしましょう。

妊娠中の運動不足が骨盤底筋の筋力を低下させる

妊娠中に衰えやすい骨盤底筋を衰えを予防する

妊娠中に骨盤底筋はさまざまな要因で筋力の低下を引き起こします。

骨盤底筋の筋力が低下したままの状態で出産をし、そののまで忙しい育児をされると身体には様々な不調を引き起こします。

なので産後は自分の身体のケアをすることもとても大事です。

骨盤底筋を鍛えるエクササイズは沢山ありますが、先ずは簡単に出来るケーゲル運動から始めてみるとよいでしょう。

ケーゲル運動は尿道や肛門・膣周辺の筋肉をキュッと締める運動です。

初めて行う人は骨盤底筋がどこなのか分からないかと思いますが、おしっこを途中で止めてみてください。

この際に尿道や膣などがギュッと締め付ける感覚があるかと思います。

この感じこそがケーゲル運動になります。

またケーゲル運動以外にも産後の尿漏れに「骨盤底筋」を鍛えて予防をにて骨盤底筋を鍛えるエクササイズをご案内していますので、気になる方は是非ご覧ください。