よく猫背など悪い姿勢になってしまう原因は、背中の筋力が低下したからだと言われていました。
しかし実際には背中の筋力不足だけが猫背の原因ではありません。
もちろん姿勢を維持するために必要な抗重力筋(主に背中の筋肉)が必要最低限あるのが大前提にはなりますが、姿勢維持に欠かせない背中の筋肉だけ意識してもなかなか猫背は改善できません。
また職場や学校などでも座っている時の姿勢が悪い人が増えていますが、正しい姿勢を意識するだけでは中々ずっと綺麗な姿勢で座っていることは出来ないですよね。
そこで先ずはなぜ猫背姿勢になるかを理解してみましょう。
この猫背になる原因が分かることで、猫背を改善することが出来るようになります。
猫背の原因について
猫背の様な姿勢になってしまう原因は、よい姿勢をキープしていると背中の筋肉が疲れて姿勢を維持することが出来なくなるからです。
しかしなぜよい姿勢を維持していると背中の筋肉(抗重力筋)が疲れてしまうのでしょうか?
そこで先ずは姿勢維持には欠かせない抗重力筋について少し解説をしたいと思います。
姿勢維持に欠かせない抗重力筋とは
抗重力筋は身体の前側にも後ろ側にもありますが、主に猫背などに関係してくる筋肉は背中側の筋群になります。
特に脊柱起立筋は身体の背面で大きく疲れやすい筋肉で、姿勢維持には欠かせない大変重要な筋肉になります。
猫背になってしまう原因にはこれら姿勢維持に欠かせない抗重力筋が疲れることで、よい姿勢を保つことが出来なくなります。
なので背中側の筋肉が疲れなければ、猫背の様な姿勢にならなくなります。
それではどの様な仕草や行動が抗重力筋などが付かれやすくしているのでしょうか?
抗重力筋に疲労が溜まる行動や仕草
綺麗な姿勢を保つためには姿勢維持に欠かせない抗重力筋群が上手に働くことが大事になります。
しかし普段の何気ない行動や仕草が、実は抗重力筋群に負担がかかり疲れやすくしているのです。
特に抗重力筋群に負担を掛けやすい行動や仕草は下記の通りです。
背中の筋肉が疲れる原因や行動
- スマホ操作など長時間同じ姿勢でいる
- 肩が内側に入っている内巻き肩の人
- 背骨(コア)の柔軟性が低下している
- 骨盤が後傾している人
この様な人は抗重力筋が疲れやすい傾向にあり、よい姿勢を保つことが難しくなります。
猫背を改善したいのなら先ずはこれら行動や仕草を改める必要があります。
それではもう少し詳しく解説していきますね。
スマホの長時間操作は首が前に出っぱなしになり筋肉に疲労が溜まる
スマホの使い過ぎが問題にもなってきていますが、スマホを使っている時の姿勢は正に猫背の様な姿勢です。
スマホ使うには首を前に突き出し画面を覗き込むので、顔は常に下側を向いてしまいます。
この様な姿勢で長時間過ごされると首の付け根にある頭板状筋や僧帽筋に疲労が溜まり、よい姿勢を保つことが難しくなります。
またこのような姿勢を日頃から何時間もしていると首の湾曲がなくなりストレートネックなどにもなりやすく、猫背以外にも様々な悪影響を身体に与えます。
難しいかも知れませんが何時間もスマホを使うのではなく、時間を決めほんの少しの間で良いので首の付け根などをストレッチをするだけでも疲労を溜めないで済みますよ。
スポンサーリンク
内巻き肩が原因で肩甲骨周辺の筋肉に疲労が溜まる
また先ほどのスマホの使い過ぎと関係していますが、スマホの画面を覗き込むような姿勢は常に胸の筋肉(大胸筋)が萎縮しています。
この様な体勢でいると肩が内側に入る「巻き肩」と呼ばれる身体の歪みを引き起こします。
巻き肩になると腕の重心が前側に移動するので、肩や肩甲骨周辺の筋肉に負担がかかりやすくなります。
これにより背中側の抗重力筋群も疲れ、よい姿勢を保つことが出来なくなります。
また巻き肩は猫背予備軍で肩こりなどにもなりやすくなるので、十分注意をするようにしてください。
そして巻き肩になるとデコルテの血流やリンパの流れが悪くなり、結果「顔」や「鎖骨」辺りのむくみの原因になります。
巻き肩を予防するには日頃から大胸筋などをストレッチをすることが大事になります。
大胸筋と猫背の関係についてはコチラで詳しく説明しています
肩が前側に入る猫背の人は胸の筋肉(大胸筋)が原因かも
1日中座ってのデスクワークが増えたことやスマホの使い過ぎで、猫背などの悪い姿勢の方が目立ちます。 そしてこれら猫背の原因となっているのが大胸筋と呼ばれる、胸にある大きな筋肉が影響している場合があります ...
続きを見る
背骨の関節の可動域(モビリティー)が減少して筋肉に疲労が溜まる
1日中座ってパソコン操作やスマホを使ってばかりいると、身体の中心に位置する背骨が全く動いていないことになります。
背骨に限らず身体の関節は動かさないと徐々に靭帯などが硬くなり、関節の可動域は減少していきます。
また背骨などの関節の可動域が減少することで、少し身体を動かすにも身体には負担がかかりやすくなり背中の筋肉にも疲労が溜まりやすくなります。
背骨には前縦靭帯(ぜんじゅうじんたい)と後縦靭帯(こうじゅうじんたい)があり、これら靭帯が上手く動かすことが出来ないと背中が丸まりやすくなります。
ですので日頃から背骨を動かすようなストレッチをし、背骨の可動域をしっかりと確保するこが大事になります。
これら背骨をストレッチすることをコアストレッチと呼ばれ、身体の可動域(モビリティー)を改善するストレッチなどが流行ってきています。
-
参考コアストレッチを行うメリット
ストレッチには肩こりや腰痛などを予防する効果が期待できます。 またストレッチといっても様々な手法ががありますが、肩こりや腰痛を予防するにはコアストレッチを取り入れることで効果が更に期待できます。 当院 ...
続きを見る
スポンサーリンク
椅子に浅く腰掛けることで骨盤が後傾し筋肉に疲労が溜まりやすい
そして最後に骨盤が後傾することが原因で猫背などの姿勢になりやすくなります。
この骨盤が後傾する原因は様々ありますが、1番の要因は普段の座り方が悪いせいかと思います。
仕事中などでも椅子に浅く腰をかけ背もたれによしかかりながら座られている方が多いかと思いますが、この様な座り方って骨盤が後ろに倒れてしまっている姿勢になります。
またご自宅へ帰ると今度はソファーに浅く座り、背もたれによしかかりながら座っているという方が多いのではないでしょうか?
この様に1日中ずっと骨盤が倒れたような姿勢でいることで徐々に骨盤は後ろに倒れ、気が付いた時には背骨が丸まり猫背の完成です。
また椅子に座る際に浅く腰をかけ背もたれを使ったような座り方を日常的に続けていると、日常的に抗重力筋群を使わなくなるので筋力が低下しやすくなります。
ですので椅子に座る際には浅く座るのでは無く、ちゃんと奥までお尻を入れ座る様にするだけでも骨盤が後傾するのを防げます。
この様に骨盤が後傾して猫背になる原因についてはコチラで詳しく説明しています。
-
参考骨盤後傾型の猫背の特徴とは
悪い姿勢の代表的な姿勢の中に「猫背」がありますが、「猫背」と一言でいっても実は様々な猫背のタイプがあります。 骨盤の過前湾が原因で起こる骨盤前傾型猫背や骨盤が後傾することでおこる骨盤後傾型猫背などです ...
続きを見る
普段の生活習慣を見直せば猫背は改善出来る
色々と猫背になる原因についてお話いたしましたが、全てにおいて言えることがあります。
それはすべて生活習慣の乱れが原因で猫背になってしまっているということです。
スマホの使い過ぎから椅子の座り方や日頃の運動など、全てにおいて自分の意識次第で改善するこが出来そうな項目ばかりです。
ですので本気で猫背を改善したのなら先ずは自分自身の生活習慣を見直すことから始めるようにしましょう。
また猫背と言っても色々なタイプがあります。
自分の猫背がどの様なタイプの猫背なのかによって改善方法なども異なるので、本気で猫背を改善したい方は自分の猫背タイプを知っておくことが大事になります。
-
参考猫背にも色々なタイプに分けられる
実は一言で猫背と言っても、大きく分けて3つのタイプに分類されるのをご存知でしたか? また猫背のタイプを知らないままの状態ではいくら猫背改善方法や猫背改善ベルトなどを使用しても、きちんとタイプにあった方 ...
続きを見る
旭川市で猫背などの姿勢改善を目指すならヨシダカイロプラクティック
旭川市の整体院ヨシダカイロプラクティックでは肩こりや腰痛の症状改善以外にも、姿勢矯正などの施術も行っています。
肩こりや腰痛の主な原因の1つが身体の歪みで、当整体院では身体の歪みを整え肩こりや腰痛の改善を行っています。
ですので猫背などの姿勢矯正などについても豊富な経験も元に施術を行っていいます。
また姿勢改善の為には整体院での施術以外にも自分での努力が必要になるので、整体院と二人三脚にて姿勢を改善していくという強い意志が必要になります。
本気で自分の姿勢を矯正したい人は旭川市の整体院ヨシダカイロプラクティックにご相談を