
出産後の女性の多くが経験する「産後尿漏れ(PUI)」。
これは単なる一時的な不調ではなく、骨盤底筋群が大きなダメージを受けたサインです。
咳やくしゃみで漏れてしまう腹圧性尿失禁、急な尿意で間に合わない切迫性尿失禁など、そのタイプは様々ですが、適切な知識と対策で必ず改善が期待できます。
ここでは産後尿漏れの根本的な原因を解明し、日常生活で実践できる具体的な対策案について解説します。
産後尿漏れ(PUI)の主な原因:なぜ出産後に起こるのか?

産後尿漏れの発生には、妊娠と分娩による骨盤底への複合的な負荷が関与しています。
主要な原因は【骨盤底筋群のゆるみや損傷】【神経のダメージ】【子宮による膀胱の圧迫】が考えられます。
それではこの3つの原因についてもう少し詳しく解説いたします。
1. 骨盤底筋のゆるみや損傷
妊娠期間中、赤ちゃんを支え続けた骨盤底筋群(PFM)は、分娩時に極端に引き伸ばされたり、微細に損傷したりします。
この筋群がゆるんだり傷ついたりすることで、尿道や膀胱を十分に支えられなくなり、腹圧がかかった際に尿が漏れやすくなります。
2. 神経のダメージ
出産時に胎児の頭部が産道を通る際、骨盤底周囲の末梢神経(特に陰部神経など)が圧迫されたり牽引されたりして、一時的または永続的に機能が低下することがあります。
これにより、骨盤底筋の力が入りにくくなるだけでなく、膀胱の知覚機能にも影響し、急な尿意(切迫性尿失禁)を引き起こす原因ともなります。
3. 子宮による膀胱の圧迫
産褥期(出産直後の期間)初期には、まだ十分に元のサイズに戻っていない子宮が、物理的に膀胱を圧迫することがあります。
この圧迫により膀胱の容量が一時的に減少し、頻繁な尿意や尿意切迫感につながることがあります。
出産後に起こりやすい尿漏れの主なタイプには、咳・くしゃみで漏れる「腹圧性尿失禁」、急な尿意で間に合わない「切迫性尿失禁」、そしてこれらが複合した「混合型尿失禁」があります 。
日常生活で実践すべき4つの尿漏れ対策(生活習慣の見直し)

産後の尿漏れを改善するには骨盤英筋群を来るトレーニングと共に、骨盤底筋への負担を減らすための生活習慣の見直しが必須です 。
1. 骨盤周辺に負担をかけない動作を心がける
育児中は無理な姿勢を多く取りがちになり、骨盤に負担がかかりやすくなります。
以下の工夫で骨盤底筋への負荷を最小限に抑えましょう 。
こんな動作を心掛けましょう
- 重い荷物や上の子を抱っこする際、力みすぎないよう注意する。
- 低い位置から赤ちゃんを抱き上げる際は、腰をかがめるのではなく、一度膝を曲げてしゃがみ込み(スクワットの動作)、骨盤底筋に負荷がかからないよう注意しながら抱き上げる
- 授乳時も、クッションやタオルで赤ちゃんを適切に支え、無理な姿勢や力みすぎを防ぐ
2. 水分・塩分の摂取に気をつける
膀胱の過敏性(切迫性尿失禁)を防ぐため、摂取する水分や食事内容にも注意が必要です。
こんな方におすすめ
- 冷たい飲み物はNG: 膀胱を刺激し、尿漏れを悪化させる原因になるため、常温や温かめの飲み物をゆっくりと飲みましょう 。
- 利尿作用のある飲み物を控える: カフェイン、アルコール、炭酸飲料は利尿作用や膀胱刺激作用があるため控えることが推奨されます
- 大量の一気飲みを避ける: 大量の水分を一度に飲むと、膀胱に尿が急激に溜まりやすくなるため避けるべきです
- 塩分管理: 塩分を過剰に摂取すると、喉が渇き水分摂取量が増え、結果として尿量が増えるため、塩分管理も大切です
3. 排尿習慣を見直す
尿が作られやすくなる行動を避け、膀胱への負荷を軽減することが大切です。
切迫性尿失禁の症状がある場合は、尿意を感じてすぐにトイレへ行くのではなく、排尿間隔を意識的に数分間延ばす訓練(排尿訓練)を行うことで、膀胱の過活動状態を徐々に鎮静化させることが期待できます。
長期的な骨盤底の健康のために

産後尿漏れは、一時的な不調ではなく、長期的な骨盤底の健康を見直すきっかけです。
骨盤底筋トレーニング(PFMT)を「まずは2週間」「次に2ヶ月」と目標を立てて粘り強く継続することをおすすめします。
そして日常生活の中でも腹圧をかけすぎないようにすることが、産後の尿漏れの改善への最短ルートとなります。
また産後は骨盤が歪んでいる状態で骨盤底筋トレーニング(PFMT)を行っても効果が半減する場合もございます。
当院では産後に歪んだ骨盤を元の正常な状態へ矯正し、骨盤底筋群が正常に機能するようエクササイズなどを取り入れた産後の骨盤矯正のコースもご用意しています。
旭川市や近郊にお住いの方でこれら産後の不調にお悩みの方は是非とも旭川市整体院ヨシダカイロプラクティックにご相談を。

